世界一周恐怖航海記

「恐怖航海記」と言っても、オカルトとかアンダーグラウンドな本ではないです。旅行記であると同時に、著者の人生の回顧録でもある為、文章が詩的であり濃密です。世界の風景と船旅の様子、車谷氏の人生が絶妙にミックスされています。著者は全然気が進まな…

A Knife to Remember

現在16冊出ているJane Jeffryシリーズ。これで1~5巻を読んだ訳ですが、相変わらず面白さはピークアウトしていません。このシリーズの最大の魅力は、漫才にも通じるテンポの良さにあると思います。物語全体に流れる空気はコメディなのですが、本題は殺人事件…

図書館いろいろ

今日、東京都稲城市の中央図書館がオープンするそうです。この図書館、次のような点が画期的。 ・24時間貸出しロッカーがあって、閉館後も予約した本が受け取れる。 ・本はICタグで管理されていて、リアルタイムで位置が確認できる。また、自動貸出機を使っ…

ロシアは今日も荒れ模様

色々な雑誌・新聞に掲載されたものを加筆修正して、一冊にまとめてあります。その為か、まとまり感に少し欠ける一方、ディープな話題が目白押しの迫力あるエッセイです。ロシアの著名人(主に政治家・音楽家など)の裏話が面白いのはもちろん、ソ連崩壊の直前…

臆病者のための株入門

投資本数冊分の大事なエキスを濃縮したような本でした。濃縮され過ぎていて、株入門者向けでなくなってる気もしました。何冊かこの手の本を読んだ人が、頭の整理をするのに丁度良い内容かと思います。橘氏は似たような本を何冊も出しているので、内容がリピ…

贅沢なお産

「自宅で出産したい。」「会陰切開はイヤ!」など、ワガママというか美学を貫いた出産体験の本です。色んな意味で、桜沢さんの「贅沢」ぶりが垣間見れます。デカイ活字と漫画の混じった中途半端な単行本バージョンを読みましたが、漫画版の方が良いのかも知…

つめたいよるに

江國香織さんの短編集がヒットでした。 最初の「デューク」はたった8ページの作品ですが、不意を突かれてかなり泣きました。2-3回読んでも、まだ泣けてくるので、私の涙腺が緩み過ぎなのかも知れません。そんな鮮やかな短編のオンパレードです。2001年のセン…

ぐりぐら、ぐりぐら

福田和也氏の本、「悪の読書術」の中に、「福音館書店が出版する絵本は、他社のそれとは格が違う。 」という趣旨の事が書かれてました。福音館書店とは、「ぐりとぐら」「いやいやえん」など、数多くの名作を世に送り出してる絵本出版社です。氏が挙げた、こ…

天才数学者、株にハマる(3)

翻訳がマズいのか、私の頭がマズいのか、作者の文章がウィットに富み過ぎてるのか。 多分、それら全部が原因で大変読みにくかったです。 にも関わらず、私が読破できたのは、書いてある内容があまりに面白かったからだと思われます。 この表紙の可愛らしさを…

天才数学者、株にハマる(2)

「複式簿記は人間の魂が手にした最も美しい発見である。」 by ゲーテ

天才数学者、株にハマる(1)

天才数学者、株にハマる 数字オンチのための投資の考え方に書いてあった問題。 1ドルはどこへ消えた ホテルで会議を開いた3人の男のよく知られた話を考えてみよう。 料金30ドルを支払ってブースを借りた彼らが立ち去ってから、料金が実は25ドルで、取りす…