台北駅から九分へ

台北駅から九分方面へ向かう電車に乗り込む時は、「端芳駅」(九分の最寄駅)をちゃんと通る電車に乗る方が無難です。これは、そうでない行き方をした私達の記録です。

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台北駅へ着いたら、筆談で切符を入手。同時に、私の足がヤケに痒くなり、(蚊、もしくはアレルギー?)トイレにも行きたくなる。しかし、トイレが近くになくて、やっと見つけたら工事してる状況。そのような理由で、心ここに在らずな私を心配しながら、mzdakr氏は時刻表をにらめ、私達は何となくホームに来た電車に乗りました。

mzdakr氏の説明によると、乗った電車は九分方面でない方向に行く電車で、駅名は分からないが、台北駅から数えて○個目の駅で九分方面へ行く電車に乗換えなくてはいけないとの事。
車両の中は、軍服を着た人がいたり、おばさんが若い女の人に捨て台詞を吐いて立去ったりと、何とも言えない雰囲気が漂い、外は工事現場のような殺伐とした風景が延々と続いてます。
そんな中、通過する駅名を見ていると、どうも氏が持ってる地図はかなり端折ってあるようで、その○個目の駅というのは、何個目か定かでない事が判明。(というか、数えてる場合じゃない位、多数の駅に止まる可能性が高まる。)

どうしたものかと思っていた所に車掌さん登場。
「九分に行くのは、どの駅で乗り換えれば良いですか?」
と得意の筆談と片言中国語で意思疎通。彼は微妙に呆れた笑顔で、ノートに「八堵」と書いてくれました。どうも、この駅で乗換えろという事らしい。車掌さん、まさに救いの神。

駅名が分かって「これで安心。」と私達は思っていたのだが、どうも車掌さんと周りの人々はそう感じてなかったようで、2度目に車掌さんが私達の前を通り過ぎた時に何か呟やくと、周りの人達が一斉に私達の方に視線を移して、大きい声で何か喋り出しました。とんだ騒ぎになってしまって、慄く私達。

彼らの議論が一段落した所で、近くにいた学生っぽい女の子が英語で説明してくれた事には、同じ駅で降りる人が私達を乗換えのホームまで連れて行ってくれるとの事。酔いどれオヤジみたいな人や、発達障害がある子を連れたお母さんが案内を買って出てくれました。

案内人も出来たし、私達もその旨を理解したので、車掌さんも安心して立去り、皆さん何事もなかったかのように、自分の世界へ戻って行きました。(ここが台湾の人のスゴイ所で、猛烈に親切であると同時に、クールです。こういう善行が、常識なのでしょうか。)

八堵の駅に着くと、周りの人に「謝謝。拜拜。」(これ位しか言えない。)と言って下車。その体の不自由な子まで私の手を引いてくれる優しさを発揮してくれて、何かドラマみたいでした。その後は、その酔いどれ親父みたいな人が、先頭に立って私達を違うホームに導いてくれて、駅員詰所のような場所に消えたかと思うと、顔見知りそうな駅員さんをワザワザ呼んできてくれました。ちなみに、この人は、絵に描いたような鉄オタルックスの持ち主なのですが、この人は何時の電車に乗るかなどを英語で丁寧に説明してくれました。

酔いどれ親父さんは、私達のお礼も待たずに、さっさとホームから線路に飛び降りて線路を横切り去って行き、私達は彼の背中に「謝謝。」と叫ぶばかりでした。何で駅員を前にして、ホームに飛び降りるのか定かじゃないですが、かなり駅員の人と親しいのかも知れません。

この駅で少し時間があったので、一旦改札を出てトイレに行ったのですが、塵紙自販機の1台は壊れていて、もう1台は売切れと言う状態。トイレを清掃しているおばさんに状況を伝えようにも、「ここは、売切れてるから、あちらのを使うと良い。」と壊れてる自販機を指差すばかり・・。
『「あっちのは、壊れてるんですよ。」と、中国語で言えたらなあ・・。』
と思った瞬間、言葉が通じない不自由さがピークに達した気がしました。
「あー、さっき親切にしてくれた人達と、もう少しちゃんと喋れたらなぁ。」
と思った私でした。

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乗るべき電車に乗らなかったせいで、予想外の体験ができました。旅は、回り道も面白いですね。

永康街高記

昼食は、永康街高記で。

定番、豚の角煮。こってりトロトロ。

エビのマヨネーズ揚げ。微妙に甘くてお菓子みたいです。マヨネーズもホイップクリームみたいな軽い舌触り。ボリューム感はありますが、マンゴーやパイナップルの優しい酸味が効いていて意外に食べやすいです。私は、サラダにフルーツが入ってるのがダメ派なのですが、美味しいフルーツが使ってあれば話は別なのかも、と考えを改めました。台湾のフルーツは、どんな料理に入っていても許せるんじゃないかと思う位に美味しいです。日本のフルーツとの違いは一体何なのでしょうか・・。

看板メニューの小龍包。蟹味噌入りを注文。mzdakrさんは、ここの小龍包が痛くお気に入りの様子でした。確かに美味しい。

少しは野菜を食べなくてはと考え、季節野菜の炒めをオーダー。何て事ない見た目ですが、こういう物がヤケに美味しいです。ニンニクが大胆に使われてます。

故宮博物館へ

行きのバスの中。シートに落書きがあるのは、万国共通?
車内には、私達の他に団塊な世代の日本人夫婦が乗ってました。バスは降りる時に運賃を払う仕組みなのですが、この人達は小銭を持ってなくて足止め。一方、私とmzdakrさんはEasy Cardを使っていて、同じく小銭の持ち合わせがない為、夫婦を助けられない・・。言葉が通じない運転手さんに状態を説明する為に、4人で持ち合わせている小銭を運転手さんの前にさらけ出して、まるで初めてのお使い状態でした。あるいは、カツアゲにあってる中学生というか・・。
結局、私達の Cardで彼らの運賃を支払って、その夫婦が私達に札で運賃を払って、私達が辛うじて持っている小銭でお釣を出すという運転手さんのアイデアで解決しました。こう書くとちょっと込み入った事柄のはずなのに、言葉が通じなくても何となく分かり合えるものですね。Easy Cardは、地下鉄・バスともに使えるし、残額があれば払戻しも出来るので、買っておくと便利ですよー。

博物館の外にあるゴミ箱が、それっぽい形にアレンジされてるあたり感心しました。

士林駅前には、小さい店が連なってます。その中の一軒の看板に、微妙な日本語を発見。

永和豆漿大王

2日目の朝食は、「永和豆漿大王」で豆乳と揚げパン。外は排気ガスと熱気に満ちてましたが、店の中は扇風機が回っていて不思議と快適。ローカルと思われる人達も途切れませんでした。
「注文表に数量を書き込んで渡すだけ。」と陳小姐が書いてらしたので、その注文表を探したけど見当たらずでピンチ。しかし、注文する物をノートに漢字で書いておいたのでオーダーできました。
興奮して数口食べた後に撮ったので、えらく見苦しい写真ですいません。手前が普通の豆乳。砂糖が入ったホットミルクのような味。奥が塩豆乳。具が沢山入っていて、塩というより、酸辣湯に近い気がしました。どちらも、豆乳だと言われなければ分からないんじゃないかなー。ウマイ!と、豆乳嫌いの私でも思いました。日本人が想像する豆乳とは違う、豆乳を改良して発展させた味です。
あと、添えられていた、あまりに薄いプラスチックのレンゲに衝撃を受けたんですけど、あれは台湾スタンダードなんでしょうか?豆乳はそこそこ熱いし、色々な物がスプーンから溶け出してそうです。まぁ、ともかく、細かい事が気にならない位美味しかったです。
左側にある揚げパンは、一見して「お、ギトギトだな。」と思いきや、味はあっさり。サクサクしていて良い感じでした。

小上海

うわさの「小上海」。小龍包に千切り生姜は付き物だけど、ここの生姜は特徴的な気がしました。良く言えば瑞々しい。悪く言えばフニャフニャと言うか。とても新鮮だったんでしょうか?それが気になって、小龍包に集中できませんでした・・。でも、なかなか美味しかった事は確かです。左側にある、チマキは、豚エキスが出まくっていて、ジューシーで美味。あと、下の芝麻包(黒胡麻まんじゅう?)は、ありそうで無い味でした。あんまんとは似て非なる物です。変な甘さがなく、あんに残っている胡麻の粒々感が妙に後を引きます。日本でも、これに近いものが売ってたら素晴らしいなぁー。

迪化街をふらつく。

雨上がりの迪化街。日曜日だから閉まっている店が多かったのかも。人気も少なくて、微妙な雰囲気が面白かったです。美味しい魚丸スープを出す「佳興魚丸店」は、3枚目の青い屋根の店。