白いカラス


Gyaoで、「白いカラス」を見ました。以前、ポスターを見る度に、二コール・キッドマンの目が 「観ろよ。ゴラ。」

白いカラス 【DTSスペシャル・エディション】

と言っているようだったので気になってました。あるいは、二コールが動物ならあまりに「白いカラス」っぽいので、何とな引っ掛かっていたのかも知れません。いづれにしても見ないで終わってしまうタイプの映画ですが、無料なので、うっかり見てしまいました。

アメリカの著名な小説家、フィリップ・ロスの作品「ヒューマン・ステイン」を映画化したものだそうです。映像化した内容は、大人のラブストーリーであると言った方が良いんでしょうか。しかし、アメリカが抱える社会問題を果敢にも大盛りにして挑んでいる為、ラブストーリーは途中でどうでも良くなります。しかし、だからと言ってダークな問題の数々を深く掘り下げて描ききれてる訳でもないので、ドロドロした設定の割りに悲劇的な感じは薄かったです。

俳優陣は豪華で、キャラクター一人一人は魅力的です。特に、ニコール・キッドマンが汚れ役を熱演してます。それだけに、キャラクターのハーモニーが今ひとつチグハグな感じが惜しいと思いました。例えば、ニコールは、やはりどう転んでも掃除婦に見え難いまま映画は進行。アンソニー・ホプキンスが本当に恋をしてるのか納得行かないまま、彼のお腹ばかりに目が行く。そういう感じで終わってしまいました。ニコールもホプキンズもそれなりに素敵らしいんですが、2人が一緒だとどうも収まりが悪い感もあり。あるいは、ストーリーの組立て方や台詞がもう少し違っていたら、キャストももっと活きて印象も随分違ったのかも知れません。



「高級なテレビドラマ」のつもりで観る事をお勧めします。